俺様男子と同居中…!?
「足、痛いか?」
「…や、大丈夫だぜ!」
痛いよな。
大丈夫なわけねえよな。
「悪かったな。」
「…早乙女のせいじゃねえよ。」
「…」
小牛田、優しいな…
「早乙女、あのさ…」
「ん?」
小牛田は俺の背中に体を預けながら話す。
「さっき、ありがとな…」
さっき?
「かばってくれて…」
あぁ、あの時か。
「ほんとはな、あたし…
男っぽいのコンプレックスなんだ。」
小牛田…。
「今日も梨々香に着物着せてもらったんだけど…やっぱ、ただの女装だよな。
あたし、葵とか梨々香みたいに可愛くねえし。」
おぶってるから、小牛田の顔は見えねえ。
だけど、小牛田が悲しんでるのが声のトーンで分かった。
「小牛田は可愛いよ。」
「ははっ!
…優しいな〜早乙女は。」
作り笑いなんかすんなよ。
「お世辞とかじゃなくて。
小牛田は可愛い。」