俺様男子と同居中…!?


「…チッ。」


純は舌打ちして、あたしの腕を離した。


てか何故に舌打ちする!?

黙って腕離せばいいことでしょう?


「とっとと帰るぞ。」


純は、あたしの前を歩く。


「純、そっちじゃないよ。
こっち。」


ま、純は昨日来たばっかだし…

まだ家の場所なんて覚えてないか。


「…!
お、俺は…間違ってねえからな!
これは…これは、ワザとだ!」


…ワザと道を間違える奴がいるか?


「そんなムキにならなくても、バカにしないって〜」


あたし、大人だもん。


「ムキになんてなってない。
気を取り直して…行くぞ!」


「だからそっちじゃないってば。」


…。


こいつ、もしかしてかなりの方向オンチ?


「は…ははっ。
言っとくけど、今のもワザとだからな!
…よし、行くぞ!」


そんなことを繰り返してるうちに…


「もう家つきましたけど。」


家についた。


「…っ!?」


やっぱり。


極度の方向オンチ。

こりゃ、相当だよ…
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