俺様男子と同居中…!?
「ねえ!
僕と遊ばない?」
物心がついた頃、僕は”友達”というものが欲しくなった。
保育園や幼稚園には行かせてもらえなかったし、使用人と遊ぶのにも飽きたから。
近所の公園へ行って、遊んでくれる子達を探した。
「いいぜ!
遊ぼ遊ぼ!」
「一緒に来いよ!」
友達が出来た時は、嬉しかった。
でも…
「ねえ、健ちゃん。
なんで理人くんなんかと仲良くしてるの?」
ある日、公園に行くと、友達と思ってた2人が僕の話をしてた。
「だって理人くん変じゃない?
ママいないんだよ。」
僕は母さんがいないなんて話、2人にはしてなかった。
多分、近所の奥様方が楽しそうに噂してたから、それを聞いたんだろう。
もしくは、親に聞いたか。
「でもね、ママがね!
”理人くんはお金持ちだから、仲良くしときなさい”って言ってたんだ!」
その言葉を聞いて、僕はもう公園には行かなくなった。
友達なんてもう要らない。
そう思った。