俺様男子と同居中…!?
「この猫、理人くんのこと大好きなんだね。」
葵ちゃんは、そう言って笑ってる。
「…おいで。」
僕がそう言って手を出すと、猫は僕の手に擦り寄ってきた。
細っこくて骨ばった身体に、硬くなった肉球…
「お前も、一人なんだね…」
最初見つけた時、段ボールの中にいたし、きっと捨てられたんだろう。
一緒だ。
「…僕、この子と暮らすよ。」
そんな目をしてついて来られたら、ほっておけるわけがない。
「うん!
この猫は、幸せ者だね!
きっと喜んでる。」
葵ちゃんがそう言うと、
「にゃ〜」
…と、猫は返事をした。