【完】恋花火
「図書室掃除めんどくさいネ~」
『だな。つーか若葉が授業ちゃんと聞いてねぇからだろ!』
「うっさい!」
なんつー憎まれ口だ!
『感謝しろよな~』
「はいはい、ありがとうございますぅ」
あぁなんてあまのじゃく!
こんな口いらないよぉぉ(泣)
ガラッと開けたドアの先には…
『「きったな…」』
本は机におきっぱ、ほこりは舞い散る。
超汚い図書室。
ありえない…。
「ケホッ。ほこりやっばぁ」
『とりあえず窓開けようぜ』
「うん。それがいい」
カラカラと開けた窓。
生温かい風が通る。
「あつーい」
『早く終わらせようぜ』
あたしたちはそこらじゅうに散らばっている本を本棚に戻す。
「これがここで…これが―…」
『ッ!若葉上!!』
「え?ッ」
上から本が降ってきた。
バサバサ――
あれ?痛くない…?
てかあたし…
『若葉大丈夫か?』
彼方に抱かれてる!!??
あたしは口を開け、ボーっとしていた。
『…若葉?おーい』
「あ、大丈夫!彼方こそ大丈夫?」
『俺は平気。つーかあぶねぇな』
「だねー。本が降りかかってくるなんてね…」
『よし、お前危なっかしいから、雑巾でほこりふけ!』
「え、分った。」

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