ブルーローズ ~私が死んだ理由~
 夕方の駅、彼氏候補と待ち合わせ。外はまだほんのり明るく、人目が怖い。相手が来るまで1人待つ恐怖は、定番だったドライブを、初対面でいきなり家に招く事に変わった。
 泊まりで会いに来る男達。日中が怖い、駅で1人待つのが怖いとそれだけで、私にHを誘う気など更々ないが、男の方はそうは思わなかったようだ。
 「俺も彼女を募集してる」と会いに来て、「今度会ったら…」と恋人への発展をにおわせHしておきながら、翌日にはサイトで彼女募集、私のメールは一切無視する男A。
 「元カノは、うつ病は死んだ。だから、忍には死んでほしくない。泊まりで迎えに行くから、一緒に遊園地に行こう」と会いに来て、会って早々、Hを求め、「飲み物を買ってくる」とそのまま帰る男B。
 生理的に好きになれず、わざと別室に布団を敷いたのに、目覚めると、いつの間にか私の横に寝ていた男C。「どうせ、もう会う気ないんでしょ? だったら、記念に…」と、しつこくHを求められ、断ったら後でいやらしいメールが届いた。
 …ホント、ろくな男はいない。
 それでも出会い系サイトをやめられないのは、他に知り合う方法がないのと、早く彼氏を作らなければという焦りの気持ち。次のバレンタインは1人でいたくなかった。
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