ブルーローズ ~私が死んだ理由~
初回は散歩がてら近くの公園へ花見に向かい、しばらくして戻ると、赤ん坊連れの女性が1人待っていた。石原は「忍ちゃんは子供が大好きなんですよ。ほら、忍ちゃん、子供が来て良かったねぇ」と言ったが、私は赤ん坊の世話をしにここへ来たわけではない。
これじゃ何のために来たのかと自問に浸っていた時、石原の隣にいた佐藤から、『不登校の子を持つ親の会』の存在を聞かされる。親達が話し合っている間、そこに来る未就学児の相手をしてほしいとの事。
早速、手作りオモチャ持参で親の会に行くと、こちらは10人程のメンバーがおり、私は2才児相手に折り紙やらシャボン玉やら保育士としては好評で、しかしながら、
「忍ちゃんがいてくれると、安心して話が出来るから助かるわ」
そう言われると、私も保育士の資格を持っているわけではないし、「子供好きなら誰でもいいんだ。これは私にしか出来ない仕事ではない」と、ちょっとしたイラ立ちも覚える。
それでも、不登校を子供の視点から話せるのはこの中で私1人だけで、それが役にたつ時がくれば…と参加を続けるも、いつまでたっても生徒は集まらず、広告を出しても“子供が安心して過ごせる場所”と書くだけで、何の団体なのかサッパリわからない。もっと開校日を増やすとか、学校の出席日数として認めるとか、経営側がすべき事は沢山あるのに、私はひたすら子守りとバザー用の小物作りだけで、大人達は対象でない未就学児が来て喜んでいる情けない現実。
そんなある日、私は吉井温子という人物に出会う。彼女は、石原・佐藤以外のもう1人のメンバー・吉井の娘で、母親から私の事を聞き、どうしても会いたくなったのだという。
「私の事、お姉ちゃんとか友達と思ってくれたら嬉しいな」
住所を聞かれ、とりあえず教えたが、「忍ちゃんは1人っ子だから、お姉ちゃんが出来て嬉しいでしょ」と勝手に盛り上がる大人達を前に、正直、いい気はしなかった。
翌週、彼女の母親を通して手紙とクッキーを受け取り、ここでもあまり関わりたくないなと返事を書くか迷ったが、お礼を言わないわけにはいかず、私は悩み相談を兼ねた手紙を送る事にした。
これじゃ何のために来たのかと自問に浸っていた時、石原の隣にいた佐藤から、『不登校の子を持つ親の会』の存在を聞かされる。親達が話し合っている間、そこに来る未就学児の相手をしてほしいとの事。
早速、手作りオモチャ持参で親の会に行くと、こちらは10人程のメンバーがおり、私は2才児相手に折り紙やらシャボン玉やら保育士としては好評で、しかしながら、
「忍ちゃんがいてくれると、安心して話が出来るから助かるわ」
そう言われると、私も保育士の資格を持っているわけではないし、「子供好きなら誰でもいいんだ。これは私にしか出来ない仕事ではない」と、ちょっとしたイラ立ちも覚える。
それでも、不登校を子供の視点から話せるのはこの中で私1人だけで、それが役にたつ時がくれば…と参加を続けるも、いつまでたっても生徒は集まらず、広告を出しても“子供が安心して過ごせる場所”と書くだけで、何の団体なのかサッパリわからない。もっと開校日を増やすとか、学校の出席日数として認めるとか、経営側がすべき事は沢山あるのに、私はひたすら子守りとバザー用の小物作りだけで、大人達は対象でない未就学児が来て喜んでいる情けない現実。
そんなある日、私は吉井温子という人物に出会う。彼女は、石原・佐藤以外のもう1人のメンバー・吉井の娘で、母親から私の事を聞き、どうしても会いたくなったのだという。
「私の事、お姉ちゃんとか友達と思ってくれたら嬉しいな」
住所を聞かれ、とりあえず教えたが、「忍ちゃんは1人っ子だから、お姉ちゃんが出来て嬉しいでしょ」と勝手に盛り上がる大人達を前に、正直、いい気はしなかった。
翌週、彼女の母親を通して手紙とクッキーを受け取り、ここでもあまり関わりたくないなと返事を書くか迷ったが、お礼を言わないわけにはいかず、私は悩み相談を兼ねた手紙を送る事にした。