ブルーローズ ~私が死んだ理由~
祖母が母に言った「死んだ方が~」は、同時に私への言葉として受け止め、この事で祖母は私にとって確実に恐怖の対象へと変わる。洗濯物や足音から祖母の姿を連想しては、あの『お前はお父さんのように死んだ方がいい』と書かれた古い手紙を胸に、1人思い詰めて激しく泣いた。
何日も部屋にこもり泣き続ける私に、母は私が食べなければ自分も食べないと言って、毎晩、階段下に来ては娘の泣く理由を問う。私は部屋に来ない事、泣き顔を見ない事を条件に、その重い口を開いた。
「おばぁちゃんは、私が死んだ方がいいと思ってる…」
「そんな事ないでしょ。おばぁちゃんにとってたった1人の孫だし、専門学校の費用だって出してくれたじゃない?」
母は反論するが、金や物を与えるだけが愛情ではないし、子供を愛せない親、孫を虐待する人は実際いる。
結局、母は何もわかってはくれず、祖母からは手紙も受け取ったが、長ったらしい文章のわりに内容は1つも的を射ておらず、「忍が腹を立てて2階に閉じこもるのは、私にはわからない」と、見当ちがいの言葉で締めくくられていた。
それから何日かして、祖母は以前のように別館で食事をとるようになり、私も安心して1階におりて行けるようになった。それでも風呂など、時折、母屋へやって来る祖母とはあまり顔を合わせたくなく、足音が聞こえると逃げたり、終始脅えて、食事も別館まで母に運んでもらった。逃げ遅れた時は表向き平常心を装い、体が触れてもじっと我慢。
そうして表面上は普通に接していると、しばらく大人しかった祖母がまた酷い事を言うので、時々、玄関にカギをかけては恐れをアピールしている。
何日も部屋にこもり泣き続ける私に、母は私が食べなければ自分も食べないと言って、毎晩、階段下に来ては娘の泣く理由を問う。私は部屋に来ない事、泣き顔を見ない事を条件に、その重い口を開いた。
「おばぁちゃんは、私が死んだ方がいいと思ってる…」
「そんな事ないでしょ。おばぁちゃんにとってたった1人の孫だし、専門学校の費用だって出してくれたじゃない?」
母は反論するが、金や物を与えるだけが愛情ではないし、子供を愛せない親、孫を虐待する人は実際いる。
結局、母は何もわかってはくれず、祖母からは手紙も受け取ったが、長ったらしい文章のわりに内容は1つも的を射ておらず、「忍が腹を立てて2階に閉じこもるのは、私にはわからない」と、見当ちがいの言葉で締めくくられていた。
それから何日かして、祖母は以前のように別館で食事をとるようになり、私も安心して1階におりて行けるようになった。それでも風呂など、時折、母屋へやって来る祖母とはあまり顔を合わせたくなく、足音が聞こえると逃げたり、終始脅えて、食事も別館まで母に運んでもらった。逃げ遅れた時は表向き平常心を装い、体が触れてもじっと我慢。
そうして表面上は普通に接していると、しばらく大人しかった祖母がまた酷い事を言うので、時々、玄関にカギをかけては恐れをアピールしている。