イケメン5人のお姫様
「ん?どしたの?」
クリクリとしたつぶらな目であたしを見る陸。
「えっと…あの子、名前なんて言うの?さっき聞くの忘れてたさ…」
「あぁ。えっとね、あいつは……「音哉。」
「え…?」
陸の声を遮って、メガネくんは、そう言った。
「龍瀬 音哉(リュウセ オトヤ)。」
メガネくんは……じゃないや、龍瀬くんは、あたしの目をジッと見て、そう言った。
メガネ越しの目は、あたしを捕らえて離さない。
動けないまま数秒間。
龍瀬くんから視線を外した。
龍瀬くんは立ち上がると、奥の部屋に入って行った。
「え…あ……」
「あぁ、大丈夫だよ。音哉いつもあんな感じだから。」
「そっか…」