Stare Melody
「サンキューな、新垣。」
「つーか、そろそろ下の名前で呼ばねぇ?」
「良いん?」
「ああ。」
一息ついて、椎名は首だけこちらに向けた。
「えーっと、隼?」
「なんでハテナだよ……」
……ワザとか、ワザと保護欲擽るような表情をしているのか!?
「あ、俺は"しい"でええから。あんまり"椋"で呼ばれたくない。」
「わかった、椎。」
ん。とちょっとだけ嬉しそうに笑いながら返事をすると、再び仕事に戻っていった。流石に一人で喋っているわけにはいかないものの、喋らないのはそれはそれで悲しいものがある。
右手で肩を揉みながら、左手で携帯のメールを確認。(我ながら器用だ。)
「あ、相原からだ。……動き出した模様、ラブレター入ってた。だって。」
「ほんまかー、なら友也に電話してみるかな。」
椎名はそう呟くと、携帯を取り出した。
「もしもし友也?動き出したって聞いたけど、ほんま?」
『すみません椎名さん、見失ったみたいなんです!どうしたらええんやろ……』
「落ち着き、慌てても始まらないんだから。」
悔しそうな顔が目に浮かんでくるようだ。オレは椎名が電話をしている間に出掛ける準備をした。
「ちょっと目を離した隙に逃げたらしい。丁度良いから今日は泳がせておこうや。海斗が依頼人と一緒に居てくれてるし、心配無いやろ。何もする気はないようだし、明日になれば尻尾も掴めるさ。」
「そうだな。」
「つーか、そろそろ下の名前で呼ばねぇ?」
「良いん?」
「ああ。」
一息ついて、椎名は首だけこちらに向けた。
「えーっと、隼?」
「なんでハテナだよ……」
……ワザとか、ワザと保護欲擽るような表情をしているのか!?
「あ、俺は"しい"でええから。あんまり"椋"で呼ばれたくない。」
「わかった、椎。」
ん。とちょっとだけ嬉しそうに笑いながら返事をすると、再び仕事に戻っていった。流石に一人で喋っているわけにはいかないものの、喋らないのはそれはそれで悲しいものがある。
右手で肩を揉みながら、左手で携帯のメールを確認。(我ながら器用だ。)
「あ、相原からだ。……動き出した模様、ラブレター入ってた。だって。」
「ほんまかー、なら友也に電話してみるかな。」
椎名はそう呟くと、携帯を取り出した。
「もしもし友也?動き出したって聞いたけど、ほんま?」
『すみません椎名さん、見失ったみたいなんです!どうしたらええんやろ……』
「落ち着き、慌てても始まらないんだから。」
悔しそうな顔が目に浮かんでくるようだ。オレは椎名が電話をしている間に出掛ける準備をした。
「ちょっと目を離した隙に逃げたらしい。丁度良いから今日は泳がせておこうや。海斗が依頼人と一緒に居てくれてるし、心配無いやろ。何もする気はないようだし、明日になれば尻尾も掴めるさ。」
「そうだな。」