Stare Melody
「何やってんだよ、お前。」
お昼休み、天気が良かったので外を散歩していると(うちの学校は中々広い)、木の陰に隠れた藤宮を見つけた。
(仮面持って来てないけど、いっか。)
「ひっ!」
綺麗なくらい漫画リアクション。そんなに不意打ちだったか?(つか怖かった?)
藤宮の視線の先は、友達と談笑する依頼人。
「何してたんだ?こんなとこに隠れてこそこそ。」
「ふ、風紀でも無いくせによく言うよ。何してたっていいだろ?」
恐怖心でいっぱいなのに反抗してくる。声もろ震えてどもってるのに。
「生徒会は学校の秩序を守るのも仕事だ。場合によっては……」
オレかっこいい!ちょっと生徒会面してこんなこと言ってみたかった。
……ごめんなさい。
「な、何も、」
「してはりましたよ、新垣さん。」
声の主は、息を切らした葛城。右手にはラブレターと思わしき手紙。
「物的証拠ってヤツです。椎名さんと桐山さんが今までの手紙と藤宮の筆跡を照らし合わせてくれました。殆どワープロ入力やったのですが、二枚だけ手書きがあったんですよ。手紙がかなりの量だったので、思ったより時間かかってしまいましたけどね。」
「でかした、葛城。さ、生徒会室まで来てもらおうか。」
「二人に改めて言ってあげて下さい、昼飯抜きでやってはりましたから。」
ああ、それは言ってやらなきゃな。オレは藤宮を(強制)連行した。