続・俺の天使
朝のHRはサボる。
だって今から話したら間に合わねーし。
多分萌香だって気付いてる。
HRをサボることになることは。
俺は兄貴にもらった鍵で屋上に入った。
「……」
「……」
無言…。
俺が連れて来たんだし、なんかしゃべろ。
「なぁ…なんでだ?」
「なんでって…」
「俺はもう限界だ…理由があるなら教えてくれ」
「限界…?」
「え?」
萌香の声が震えてる…
なんでだ?どうしたんだ?
「どうした?」
「遥樹はあたしのこと…き、嫌い…になっちゃったの?」
なんでそうなる。
けど、
「なってねーよ」
俺は優しく萌香の質問に答えた。
「けどさ、ちゃんと理由教えてくれよ。
俺、不安なんだ」
「なんで?」
「萌香が一緒に帰ってくれねーから」
「……ありがと。…ご…めんなさい」
萌香はそう言って屋上を出ていこうとした。