続・俺の天使

俺は萌香の手首を掴んで止めた。


「逃げるな」

「逃げてないもん」

「じゃあ俺の目見て言ってみろ」

「……ごめんな、さい…」


謝んなよ…。
俺はイライラしてきた。
萌香がなにか抱えていると分かっていても…。


「謝んじゃねーよっ!
 謝るんなら理由言えっつってんだよ」

「っ!…や、だぁ…やっ」


萌香は泣いていた。
なんで…。
いい加減理由教えてくれよ。


「萌香」

「……」

「お前が言いたくないなら言わなくてもいーや」

「え…」

「でも、気が向いたら言ってみろ。
 一人で抱えこむことが一番辛い」

「は…ぅ、きぃーっ」


ついに萌香が本気で泣きだした。
なんで泣いてんの?
俺いけねーこと言った?
俺はすげーあたふた状態。

けど…




俺はそっと萌香を抱きしめた。




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