I've seen you!
高校の設立っていうのはとにかく広大な土地面積を必要とするもので。
そのせいか、あたしたちが住むような都会と田舎の中間みたいな中途半端な街では、高い高い山の上なんかに建っている学校っていうのも、そう珍しくない。
あたしの通う高校は、何を隠そう、まさにソレであって。
何の気の迷いでココを受験することになってしまったのか、と、
1年と数ヶ月前の自分に文句のひとつも垂れたくなるほど、通学が大変だった。
もちろん、そんな学校にも良い所がないワケじゃあない。
高い高い山の上に建っているせいで、屋上からの眺めはなかなかのものだった。
色とりどりの家で敷き詰められた地面を、グループ分けでもするかのように、縦横無尽に駆け巡る国道の網。
ありふれた家々を見下ろすように、高架が街のはるか彼方まで伸びていて、時たま赤い電車がガタンゴトンと小気味良く線路を鳴らして行く。
そんな平凡すぎるこの街を、屋上へと続く扉を開けて真っ直ぐ正面。あたし的にはベストポジションな手すりから、何をするでもなくぼうっと眺めるのが、あたしは結構好きだった。
そのせいか、あたしたちが住むような都会と田舎の中間みたいな中途半端な街では、高い高い山の上なんかに建っている学校っていうのも、そう珍しくない。
あたしの通う高校は、何を隠そう、まさにソレであって。
何の気の迷いでココを受験することになってしまったのか、と、
1年と数ヶ月前の自分に文句のひとつも垂れたくなるほど、通学が大変だった。
もちろん、そんな学校にも良い所がないワケじゃあない。
高い高い山の上に建っているせいで、屋上からの眺めはなかなかのものだった。
色とりどりの家で敷き詰められた地面を、グループ分けでもするかのように、縦横無尽に駆け巡る国道の網。
ありふれた家々を見下ろすように、高架が街のはるか彼方まで伸びていて、時たま赤い電車がガタンゴトンと小気味良く線路を鳴らして行く。
そんな平凡すぎるこの街を、屋上へと続く扉を開けて真っ直ぐ正面。あたし的にはベストポジションな手すりから、何をするでもなくぼうっと眺めるのが、あたしは結構好きだった。