キスよりも深 く -13歳の彼と-


莉子は呆れたように、俺の背中を叩く。

……えろガキって。


「あぁ、エロいよ。それくらいに莉子が好きなんだ。仕方ないでしょ」


「……よくそんな恥ずかしいことさらっと…。美鶴くんは乙女ゲームのキャラですか?」



いつもより早口で少し頬が赤い。

そんな莉子の手を握り締めて、家へと足を向ける。


乙女ゲームのキャラ……

褒め言葉なのかな??


……まぁ、いっか♪


「今日は途中で寝ないでよね」



「あれは寝てるんじゃないの!! 力が抜けて意識が飛ぶのよ!!」



「じゃ…寝てるんじゃん」



他愛のない話。

隣には愛おしい彼女。


追い越すことはできないけど…
追いつくことならできるよね?


俺のベッドで俺のとなりですやすや眠る莉子を、早く見たい。


でもお話解禁できるのはここまで……

……かな?







< 18 / 22 >

この作品をシェア

pagetop