キスよりも深 く -13歳の彼と-
莉子は呆れたように、俺の背中を叩く。
……えろガキって。
「あぁ、エロいよ。それくらいに莉子が好きなんだ。仕方ないでしょ」
「……よくそんな恥ずかしいことさらっと…。美鶴くんは乙女ゲームのキャラですか?」
いつもより早口で少し頬が赤い。
そんな莉子の手を握り締めて、家へと足を向ける。
乙女ゲームのキャラ……
褒め言葉なのかな??
……まぁ、いっか♪
「今日は途中で寝ないでよね」
「あれは寝てるんじゃないの!! 力が抜けて意識が飛ぶのよ!!」
「じゃ…寝てるんじゃん」
他愛のない話。
隣には愛おしい彼女。
追い越すことはできないけど…
追いつくことならできるよね?
俺のベッドで俺のとなりですやすや眠る莉子を、早く見たい。
でもお話解禁できるのはここまで……
……かな?