キスよりも深 く -13歳の彼と-



「美鶴く~ん? お父さんとか、お母さんいたら大変なことになりそうな気がするんだけどなぁ?」



先に進もうとする、美鶴くんの手を握ったまま立ち止まってにこやかに言ってみる。


ご両親がいたら……
お電話されちゃうじゃない!!


ポリスたちにっ!!!


ショタコンだと勘違いされて警察行くのは御免よ。


『小学生に手ぇ出したらしいわよ~』

『え~!! 最低~!!!』


そう世間から言われるのも御免だ!!!

絶対にっ!!!!!



不安爆発寸前のあたし。

そんなことをしらないだろう美鶴くんは、天使のような可愛らしい微笑を浮かべて言った。


「親たち今日はいないから平気っ」



爽やか過ぎて……

美鶴、眩しすぎるわっ!!

あたしを天国に連れてく気!?



「……行くよ、美鶴くん」



YOUハウスでも、天国でも、

どこでも……。


握られた手を少し強めに握ると…

ぎゅっと握り返してくれた美鶴くん。



そんな彼に鼻血寸前。





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