キスよりも深 く -13歳の彼と-



ふわふわのスリッパを履いて、美鶴くんのあとをちょこちょこと着いていく。


鍛えられた背筋!!

小学生じゃないよね、美鶴くん。


…本当は高校生でしょ?


あ、小学校留年??

小学生も留年あるんだ~…

最悪だな、日本!! (私の頭が最悪)



ぼーっと上の空だったあたしは、壁にぶつかってしまった。

ビックリしすぎて、痛いの声も出ない。



「大丈夫? こっちだよ」



じんじんと痛むおでこ。

右手で優しくすりすりと撫でる。


あいてる左手を引っ張られながら、美鶴くんの部屋に入った。



美鶴くんのお部屋………

小学生ぽくなくて、良い。


綺麗に整頓された机の上には、立派な地球儀とパソコン。

本棚には、難しそうな本ばかり……


マンガなんて一冊もない。


あとはブルーのカバーのベッドが置いてあるだけ。



ここで、いつも美鶴くんが………

にやにやが止まらないわ。


うふふふふ♪






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