君とみらいへ


その場で固まっていると、頭の上からククッと笑う声が聞こえてきた。



そっと見上げると、隆司が顔を赤らめて笑っていた。





「そ、そんなに笑わなくても…」



「…奈緒が悪いんだ」



「ごめんなさい」



怒られてしゅんとしていると、いきなり抱きしめられた。












「お前がかわいいから、いけない」











耳元でそうささやくと、隆司はパッと離れて先に教室に戻ってしまった。
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