君とみらいへ


「だから悪いって…そんなに痛かったか?」


隆司は涙目になっている奈緒を見て、申し訳なさそうな表情になる。




「だって…先生と同じ所を叩くから…」



「先生に叩かれるようなことしたのかよ!

…でも、ごめん。」



隆司はそう言って叩いた場所を優しく撫でてくれた。




「おい!俺も痛かったんだけど!手赤くなってるんだけど!」



「…気にすんな。」




坂城君は赤くなった手をひらひらとして見せるが、隆司に冷たくあしらわれてしまった。



「気にすんなって…なっちゃんには優しいくせにいー!」




< 28 / 75 >

この作品をシェア

pagetop