君とみらいへ
「だから悪いって…そんなに痛かったか?」
隆司は涙目になっている奈緒を見て、申し訳なさそうな表情になる。
「だって…先生と同じ所を叩くから…」
「先生に叩かれるようなことしたのかよ!
…でも、ごめん。」
隆司はそう言って叩いた場所を優しく撫でてくれた。
「おい!俺も痛かったんだけど!手赤くなってるんだけど!」
「…気にすんな。」
坂城君は赤くなった手をひらひらとして見せるが、隆司に冷たくあしらわれてしまった。
「気にすんなって…なっちゃんには優しいくせにいー!」