君とみらいへ
少し離れて隆司を見上げる。
「あの・・勉強、教えてくれないかな・・?」
一瞬きょとんとしていたが、フッと笑う隆司。
「・・いいけど。・・むしろ頼ってくるの、ずっと待ってたんだけど。」
「・・え?」
「補習なんか行かなくてもいいようにみっちり教えるよ。」
そう言って隆司は不敵そうな笑みを浮かべた。
気持ちはすごく嬉しいのだけど、なんだか怖いオーラを感じるのは気のせいかな・・?
「お、お手柔らかに・・」
「んー頑張るけど。・・今日はあいつのせいでむしゃくしゃしてるから無理かも。」
「あいつって・・?無理って?」
いきなり不機嫌な声色になったことにヒヤっとして少し後ずさる。さっきまで不安そうにしていた隆司はどこへ行ってしまったのだろうか。