君とみらいへ
「・・お前、気づいてなかったの?翔太のやつ、俺に嫌がらせするためだけについてきたんだよ。」
「え?アイス食べたかったんじゃないの?」
奈緒はきょとんと首をかしげる。
「ホントに分かってなかったのか・・なら、いい。」
隆司はため息をついてそっぽをむいてしまった。
「ええっ!何だったの?気になるじゃん!」
ぐっと近づいて覗き込んでみたけれど、隆司は困ったような顔をして「奈緒が勉強頑張ったら教える・・かも」と歯切れの悪い答えしかくれなかった。