うさぎの小箱~【鍵つき】短編集~
「………?………あー…、猫って水苦手だったっけ。まぁ、後からでもいっか。」
「…………。」
夜はあっさりと退いてくれて、脱衣所にあたしを残すと「イイ子にしとけよ?」と言って…一人バスルームへ入って行った。
閉められた扉の向こうから聞こえるシャワーの音に………
このちびた心臓では、ドッキンドッキンしまくって………弾けちゃうかもしれない。
「……………ニャ…。」
まずは、
夜が出て来たらどうしよう………………………。
あたしはバスルームの扉に背中を向けて、小さく小さくまるまった。