うさぎの小箱~【鍵つき】短編集~
どーしてぇ…………???
なんだかわけわかんないよ………?
猫になって、モトに戻って、夜の部屋のベッドにいたんじゃ……………??
でも、あたしは学校の中庭で………夜に膝枕されて寝ていたらしく……………。
頭の中はひたすらに???だった。
「………戻って来たら寝てんだもん。風邪ひくだろ?………膝に乗せて寝顔見てたら俺も一緒に寝てた。」
「…………!」
俺もさっき目が覚めた……夜はそう言って笑った。
それにすっごく驚いた。
ゆ……夢………?
サァー…と、気持ちいい風が吹いて…あたしは誘われるように上を見上げた。
「…………あれ……?………桜は………?」
見上げれば……美しく咲いていた桜の花は、まるで消えてしまったみたいにどこにも見当たらなかった……………。
「………?………桜はもうねぇだろ?……やっぱりまだ寝ぼけてんのかー?」
夜に顔を覗き込まれたけど、どう反応していいのかわかんなかった。