うさぎの小箱~【鍵つき】短編集~
みんな………なんであんなに必死なんだろー……。
立ち寄った公園のベンチに座って冬の晴れ渡った空を見上げながら、ぼんやりそんなことを考える。
俺にはほんとによくわかんない。
恋愛だけでもねぇか…………。
勉強も運動も……必死こかなくてもそれなりにすんなり出来る。
だからかなー…、
何に対しても本気になったことがない。
騒がれるのもめんどくさくてスキじゃねぇ。
きゃあきゃあとまとわりつく女の子達も……そんなツマンナイ俺の何がいいわけ?
ハル譲りの顔?
だったらそれって本気なの?
「…………。」
…………わけわかんねぇ………。
そもそもスキな子って………ハンバーグとどー違うわけよ??
「………??」
嵐に聞いたらまた怒られそーだなぁ………。
いいやもー……。
そう思った時だった。
「…………返して……!」
「俺らが食べてやるって言ってんじゃん!」
「あんたたちに用意したんじゃないもん………!!返してっ!!」
「取れるもんなら取ってみればぁー?チービ!」
「~~~っ!」