うさぎの小箱~【鍵つき】短編集~




一睨みしただけで、クソガキはあっという間に逃げて行った。



「…………。」



呆然としている女の子に視線を向けた。



なんていうか………からかわれてたのが頷けるって言うか………。



ちっちゃくて真っ白でふわふわしてて………子猫みたいな女の子……………。



「…………ん。」



そう言って、綺麗に包まれた箱を渡す。



「…………あ…!」



女の子はそれを大事そうに両手で受け取ると………



零れるような笑顔で…きゅっと壊さないように胸に抱いた。










「…………ありがとう…………!!!」



「………!?」














満面の笑顔で言われたそれに、心臓がバクッ!と一回跳ねた。










< 34 / 99 >

この作品をシェア

pagetop