うさぎの小箱~【鍵つき】短編集~
一睨みしただけで、クソガキはあっという間に逃げて行った。
「…………。」
呆然としている女の子に視線を向けた。
なんていうか………からかわれてたのが頷けるって言うか………。
ちっちゃくて真っ白でふわふわしてて………子猫みたいな女の子……………。
「…………ん。」
そう言って、綺麗に包まれた箱を渡す。
「…………あ…!」
女の子はそれを大事そうに両手で受け取ると………
零れるような笑顔で…きゅっと壊さないように胸に抱いた。
「…………ありがとう…………!!!」
「………!?」
満面の笑顔で言われたそれに、心臓がバクッ!と一回跳ねた。