うさぎの小箱~【鍵つき】短編集~
「………???」
…………なんだ?今の………。
変な感覚に胸に手をあてた。
なんともない………。
…………???
気のせいか……と、よくわからないことを気にするのはヤメタ。
「ほんとに、助けてくれてありがとうございました……っ。これ……パパにあげる大切なチョコだったの………。」
子猫の女の子はそう言ってまた大切そうに箱を触った。
それに…………なんか……………モヤ……。
「………?」
ナニ、俺、さっきから。
自分意味不明なんだけど………?
パパにあげる………に、反応したか……??
はぁー?
「………?……あの…?」
考え込んで固まる俺に、さすがに変に思ったのか不思議そうな顔でこっちを見ていた。
「あー…悪い。何か変な感じがしたから。」
「………変な感じ??」
女の子はぱちぱち大きな目を瞬いてきょとんと首を傾げた。
「………っ!」
それにまたバクッ!と跳ねる心臓。
やべぇ………マジ…変。