うさぎの小箱~【鍵つき】短編集~




「…………夜ーー?」


「「………!」」




下から聞こえたハルの声にハッとして、



木の上からハルを見下ろした。



「ハルー、子猫が降りらんなくなってるー。」



ほんとは女の子が正解なのかもしんないけど…あんまりよく似た子猫と女の子につい、そう言ってた。



「………!………わかった。ちょっと待ってろ。」



ハルはそう言って、あっという間におれ達のとこまでやって来た。



「………!?………女の子じゃないか………。」



木の上にやって来たハルはおれの隣にいる女の子を見て目を見開いた。



「………猫もいるよ。」



しれっと言って、知らないふりをした。



「………またおまえは…………。………怖かったな……?もう大丈夫だぞ。」



「うぇ~……っ」



ハルが差し出した手にぎゅっとつかまって、



またまた泣き出した女の子に



また、さっきみたいに笑えばいいのにって…………思った。









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