うさぎの小箱~【鍵つき】短編集~
早く中学に行きたいんだよな…………。
好きな人は高校生だ。
せめて中学生になんないと相手にもしてもらえなさそうで……
そんな焦りが態度に出てて、俺はクラスメートをガキだなんて思うのかも知れない。
モヤモヤと考えていたところに、夜が印象的な黒い瞳でじっと俺を見て………
「……………嵐はさぁ、まだしろうさが好きなのか?」
「………!?……な、なんだよ……っ。いきなり………っ」
いつでも突拍子のない夜が呆れるくらいストレートな質問をぶつけてきて慌てる。
夜は一瞬その瞳を揺らめかせると………また俺の目をじっと見つめて………
「……………そうかー。
でも………おまえもーしろうさ好きなのヤメロ。」
「…………!?」
いつも通り突拍子もなく……………
ストレートに…………
…………そう言った。