うさぎの小箱~【鍵つき】短編集~
「…………へー。そういうことだったんだ。」
「…………そういうこと?」
俺の話を聞いた夜は驚くでも軽蔑するでもなくそう言った。
「昨日、俺ものしかかられたから。」
「………な…!?………どうしたんだよっ!!?」
あの女…………!
とんでもない………!!
慌てる俺に夜はきょとんと首を傾げた。
「…………別にどーもしねぇよ。
重いからどけババァって言ったらどいたー。」
ははーっと笑って夜はやっぱりいつもの夜だった。
俺はソレに心底ほっとしてる自分に気がついた……………。
よかった…………。
夜が変わってなくて……汚されて…なくて……………。
だから…俺、俺は…………
もう…いい…………。
バイバイ。
……………白羽ちゃん。
綺麗な俺は……もう、終わり。
じゃあ、後はもう……楽しめば…いいじゃないか。