うさぎの小箱~【鍵つき】短編集~
あの…………真面目な橘医師の溺愛する一人娘をかっさらったのは………………
……………うちの息子。
「ちょーイケメンだったよ。にゃあのパパ。」
へらりと悪気のない笑顔を向ける息子に頭痛がした…………。
「…………知ってるよ…………。
…………おまえ、どのくらいにあちゃんのこと好きなんだ……?」
頭を押さえつつとりあえず聞いてみる。
「………?………死ぬほど。」
「…………そうか。」
「………?………うん。」
……………とりあえず
俺の息子に…………中途半端はないようなので………………
「……………次回は俺の奢りだな………。」
これがわかればどんな衝撃を与えることか……………………。
「………??……マジナニ?」
意味がわからなく首を傾げる夜の俺譲りの黒髪をくしゃくしゃと撫でてため息をつきつつ苦笑した。
貴方には申し訳ないけどな……………。
……………コイツは貴方のお嬢さんをきっと死ぬほど大切にするから…………………
………………今後ともよろしく……………だな?
………end
2011/6/30
矢野知兎(*´艸`)