死のスケッチブック
「………」

「…え~、ツッコミは無しですか?」

「ほぉ。今のはボケだったか」

「ええ、まあ…。若い女性のお客さんは、ウケてくれるものなんですけどね」

「生憎と私は見た目は若くとも、精神的に老けている。そういうのは期待しないでもらいたい」

「そうですか。それは失礼しました」

恭しく頭を下げるも、白々しさは隠せない。

真名は軽く眉をひそめると、店内を見て回りだした。

「この店はできて長いのか?」

「大正時代から存在しています」

「…長いな」

そのわりには店内は綺麗で、建物もしっかりしている。

置かれている骨董品は、歴史を感じる物から、近年の物と思われる物までいろいろだ。
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