死のスケッチブック
真名が骨董品を見て回る姿を、魅弦は笑顔で見ている。

見られていることを分かりつつ、真名は骨董品を見て回った。

その中で、白く小さな器が目を引いた。

真名は魅弦を見て、器を指さした。

「コレ、何に使うんだ?」

「おや、お目が高い。それは昔、中国で使われていたんですよ」

「へぇ」

「中国の貴族の女性が、美容の為に動物の生き血をその器に入れて、飲んでいたそうです」

それを聞いた真名は、すぐに器から視線を外した。

そして次に気になったのは、古そうだが美しいアンティークの指輪だ。

大きなダイヤモンドがはまった指輪。

家何件分かと計算できるほどの価値がありそうだ。

「じゃあコレは?」

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