死のスケッチブック
「そう言えばお前、はじめて会った時に、次に来店する時は私が何かを買うと言っていたな」

「ええ。でも過信していましたね。まさか当店には置いていなかった物だとは思わなかったので」

「どちらにせよ、お前の店を通すんだから同じことだろう。それより、早速使うか」

「では俺の店にいらしてください」

「それもそうだな。また美味い茶と菓子を出してくれ」

「喜んで」

二人は並んで歩き出した。

「美味しいようかんを用意しましたよ」

「ようかん! なら、楽しみだ」

浮き立つ心を隠さず思わず笑顔になるも、改めてスケッチブックを取り出したところで、表情は曇った。

それは魅弦も同じだった。

「コレ…違うスケッチブックか!」
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