死のスケッチブック
真名はメガネをかけ、スケッチブックを持って立ち上がった。

「筆の代金は後から払いに来る。が、このスケッチブックは私が貰い受ける。元より実花から譲り受けた物だしな」

「それは残念。珍品なんだけどな」

「…そう言うお前だから、預けられないんだよ」

言い放つと、カバンを持って店を出て行った。
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