リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・5(野球)
翌日、彼の自転車に乗って、学校へ行った。

残りの掃除と片付けを終え、お弁当を食べ終えた後、考えた練習メニューについて話し合った。

「う~ん…。まあ悪くはないけど、結構キッツイかも?」

「大会が近いから、それはしょうがないわよ。大会が終われば練習は減るし、短期集中と思ってくれない?」

「まあそれならみんなも納得するかもしれないけど…。本当に大丈夫か?」

「大丈夫! 絶対納得させてみせるから!」

わたしは自分の胸を叩いて見せた。

不安げな顔をした彼は、翌日の放課後、みんなが集まった時にも同じ顔をしていた。

ある程度は予想していたものの、みんな難しい顔をしていた。

だからわたしは妥協案を出した。

部長は一応エースピッチャー、腕にある程度は自信があった。

その部長に、わたしは勝負を挑んだ。

バッターとして、部長を迎え撃つと言ったのだ。

そしてグラウンドでは、彼を含めた部員達が不安げな顔で勝負を見守っていた。

わたしはバットを持って、構える。

わたしが打てれば、部員は文句言いっこなしで練習メニューに従ってくれると約束してくれた。

だから本気を出す!
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