リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・5(野球)
「つーかお前、どんだけ運動神経抜群なんだよ?」

「体動かすのは好きだからね。そんじょそこらの運動部には負けない自信あるし」

ケロッと言いながら、洗濯物を干す。

今日は午前授業だけだったので、部活は休みにした。

最近、部員達がみるみるやつれていったので、顧問からストップがかかった。

なので今の時間を利用して、洗濯や掃除、片づけをしていた。

本当はわたし1人でやるつもりだったんだけど…彼は手伝ってくれる。

部活が終わった後の片付けとか、買出しとか、よく付き合ってくれる。

過酷な練習メニューにみんなグッタリしているのに、彼1人だけ無表情で耐えている。

…ちょっと練習量多かったかな?

わたしなら平気でこなせるけど、彼等は少し厳しいみたいだ。

減らすことを考えながら、洗濯を続ける。

もうすぐ大会が始まるし、疲れた体で挑ませてもムリがある。

それにテストもあるから、そこら辺を微調整しながら…。

「おいってば!」

「えっ! なっ何?」

急に大声を出されて、驚いて振り返ると、むつくれた表情の彼が仁王立ちしていた。

「洗濯、終わったぞ? 何ぼんやりしているんだよ?」
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