魔憑攻殼戦記 深紅の刃
「なっ!」
瞬間的に跳ね上がってくる深紅の太刀に、ぎりぎり反応し、インジェンは飛び上がりながら右手の緑の爪で受けた。
今まで感じた事の無い力が、爪を通してインジェンに伝わってくる。
「馬鹿な、こんな力はありえ……」
「まずい、魔に過剰防衛反応が!
魔操を解除しろ、喰われるぞ!」
「ぐおおおっ」
インジェンには判った。
魔が怯えている。
怯えて力を欲しがっている。
だが、封魔球の開封度は限界の三段階目。
これ以上は引き出せない。
そして魔は、身近な物で代用しようとした。
それは……
インジェンの左腕が、いきなり消失した。
「がっ!」
鮮血が操室内に溢れる。
「インジェン!」
ハイロウが叫ぶ。
しかし、それでも力は足りなかった。
一瞬の均衡の後、緑の爪は砕け散った。
深紅の刃は、その圧倒的な力で空間に生じた衝撃波を引き摺りながら、魔憑攻殻の腹部装甲から頭部までを切り裂いた。
切り裂きながら、衝撃波が荒れ狂い、攻殻は爆散した。
残骸が地に落ちたと同時に、凛の魔憑攻殻も、立ったまま動きを止めた。
攻殼が活動限界に達したのだ。
瞬間的に跳ね上がってくる深紅の太刀に、ぎりぎり反応し、インジェンは飛び上がりながら右手の緑の爪で受けた。
今まで感じた事の無い力が、爪を通してインジェンに伝わってくる。
「馬鹿な、こんな力はありえ……」
「まずい、魔に過剰防衛反応が!
魔操を解除しろ、喰われるぞ!」
「ぐおおおっ」
インジェンには判った。
魔が怯えている。
怯えて力を欲しがっている。
だが、封魔球の開封度は限界の三段階目。
これ以上は引き出せない。
そして魔は、身近な物で代用しようとした。
それは……
インジェンの左腕が、いきなり消失した。
「がっ!」
鮮血が操室内に溢れる。
「インジェン!」
ハイロウが叫ぶ。
しかし、それでも力は足りなかった。
一瞬の均衡の後、緑の爪は砕け散った。
深紅の刃は、その圧倒的な力で空間に生じた衝撃波を引き摺りながら、魔憑攻殻の腹部装甲から頭部までを切り裂いた。
切り裂きながら、衝撃波が荒れ狂い、攻殻は爆散した。
残骸が地に落ちたと同時に、凛の魔憑攻殻も、立ったまま動きを止めた。
攻殼が活動限界に達したのだ。