魔憑攻殼戦記 深紅の刃
狼藍が開発した開封呪文は、わずか一小節の間ではあるが、三段階目の次の封印を解く。
狼藍が言うには、四段階目ではなく、開封度からすると三・一度程度なのだそうだ。
もしも、この魔が解放されたらどうなってしまうのか、凛には想像がつかなかった。
「出来れば、回収したいね」
わずかな木洩れ日で黒光りする封魔球を見つめながら、凛は言った。
「確かに欲しいけど、今の僕らの資金や設備じゃ魔憑攻殻を作り上げるのは無理だ。
それに……」
「剥き出しの封魔球は、軍に感知されるか」
「うん。
ここもそろそろ発見されるだろう」
「ほんと、封魔球は厄介だねぇ」
「離脱しよう」
「了解」
凛は、攻殻の向きを変え、森の奥へ歩き出した。
狼藍が言うには、四段階目ではなく、開封度からすると三・一度程度なのだそうだ。
もしも、この魔が解放されたらどうなってしまうのか、凛には想像がつかなかった。
「出来れば、回収したいね」
わずかな木洩れ日で黒光りする封魔球を見つめながら、凛は言った。
「確かに欲しいけど、今の僕らの資金や設備じゃ魔憑攻殻を作り上げるのは無理だ。
それに……」
「剥き出しの封魔球は、軍に感知されるか」
「うん。
ここもそろそろ発見されるだろう」
「ほんと、封魔球は厄介だねぇ」
「離脱しよう」
「了解」
凛は、攻殻の向きを変え、森の奥へ歩き出した。