赤い狼 弐
「…俺?俺は凛藤 優悪
(りんどう ゆうあ)…。漢字は優しいに悪魔の悪…。
優悪って呼んで。あんまり話さねぇけど…よろしく…。」
少しムスッとした表情で私に手を差し出してきた。
…なんか…これはこれで可愛くてぃぃんですけど…。
って、さっきから私は何を考えてるんだぁ!
邪念よ、消し去れ!
頭の中で邪な考えを消して、優悪の手を握る。
「よろしくね!優悪!」
ニコッと笑ってお辞儀をする。
だって、この人達と今の内に楽しんでおかないとね!
…だって、高校卒業したらこの町、出なくちゃいけないもんね…。