赤い狼 弐
結局、隼人に引きずられて階段を降りるはめになった。
それでも諦めの悪い私は
「バーバー抜ーきー!」
と泣きそうになりながら隼人に訴える。
すると隼人は動かなくなった。
…え。どうしたの?
不思議に思って隼人の顔を見る。
あれ?
隼人の顔、少し紅い?
…何で?
頭に?マークを浮かべる。
………って、あ゙!
隼人の手、離れてる!
今更、隼人の手が私の腕を掴んでいない事に気付き、急いで龍達の居る部屋に走って戻る。
何気、足には自信あるもんね!
こう見えて、中学の頃は陸上部だったんだから!