赤い狼 弐
私は何が何だか分からなかったけど一応
「うん…。」
とだけ返事をして龍の言われた通り、隼人の所に戻った。
すると隼人は何故か悲しそうな顔をして私の腕を掴んで、何も言わずに私の腕を引っ張って部屋を出た。
私も何も言わずに隼人に付いていき、この間乗ったベンツに乗る。
窓から見えるカントリーな建物を見て、
龍達に悪い事をしちゃったな…。今度、謝りに行かなくちゃ…。
と反省する。
あ…。
でも、隼人にあんな悲しそうな顔をさせた方が悪いか…。
そう思ってチラッと隼人を横目で見る。
すると隼人はまだ少し苛立っている様だった。
…皆に、悪い事しちゃったな…。
私は、罪の意識を自分に感じながらこの場所を後にした。