赤い狼 弐
「…つぅーかさぁ…そんなに外出たいんだったら直接、隼人に言えばぃぃんじゃない?」
――ビクッ――
奏のごもっともな意見に、体がビクリと反応する。
…うぅっ。
そうなんだけど、そうなんだけど~~~~!
「やだ。絶対に、や、だ。」
「何で。」
「うぅうぅっ。だって…「あぁー。稚春ちゃん、隼人に何かされたんだろ。」」
銀が私の言葉を遮って笑いながら言ってきた。
…多分、銀は冗談半分で言ったんだろうけど…
それがまさかの図星だったから、私の顔はみるみる内に真っ赤になってしまった。