赤い狼 弐
「だから、辛い時は無理して笑うなって言ったんだよ。」
銀が少し顔を赤らめながらそっぽを向いて言う。
…なんか銀って…
「優しいんだね。」
そう言って銀にニコッと笑いかける。
「今頃気付いたのか。」
私の言葉に銀は当たり前だろ。というような態度をとる。
…前言撤回。
「優しいっていうのは、やっぱり気のせいだったみたい。」
「えぇえぇえっ!?何で!?」
「「「自業自得だな。」」」
棗と連と奏が呆れた。というように大きくため息をつく。
「俺に味方は居ないのか!?」
銀は泣きそうな顔をして私達を見る。