赤い狼 弐
「あぁ…。だろうな。」
棗の目が"同意しろ。"と言っていたので適当に返事を返した。
そして俺の返事を聞いた棗はニコッと笑いながら、
「ね?銀もそう言ってるしさ。」
と稚春ちゃんを納得させる。
…この様子を見た俺は、
やっぱり棗だけは敵に回したくない。
と改めて思った。
そして龍に気に入られている事が分かったので、
稚春ちゃんにウロチョロされると困る。
という意識が益々強くなった隼人と俺達は、稚春ちゃんの外出禁止令を結局、解くことは無かった。
* * *