赤い狼 弐






…うん。



そうなんだよねぇ…。





なんか隼人はそういう事、普通にしそうだから




やっぱり、




「「だから、隼人に許可をとる事は大事だと思う(よ)…。」」



えっ!?と声のした方に振り向くと、棗が


「あれ?ハモっちゃったね。」


と言いながらクスッと笑った。





その時、棗の仕草に少しドキッとしたのは気のせいだと思う…。




まぁ、でも結果、認められて良かった。





そう思って少し口元を緩ませる。




すると今までその様子を横で見ていた連が



「何、笑ってんの。」



と不思議そうに訊いてきたので



「ちょっと隼人に許可をもらえた時を思い出して嬉しくなっちゃって。」



と答えると



「…おもしれぇ奴。……それにしても、さみぃな…。」



と小さく呟いた後



「稚春。そろそろ行くぞ。」



バイクの後ろに乗れ。と顎で合図をしてきた。






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