赤い狼 弐
「へぇー、そっかぁー。ふぅーん。」
「お、怒ってる?」
「…めちゃくちゃね。」
ニッコリ笑って答えると、銀はヒッ!というような顔をした。
「奏を捕まえるの、手伝ってくれるよね?」
奏が居る筈の所に向かいながら銀に投げ掛ける。
すると、銀は
「も、も、勿論。」
と頷いて私の後をついてきた。
最初っからそれでぃぃんだよ。
と銀を睨む。
そして暫く歩くと、奏の声が聞こえてきた。
「えー…、何で俺捕まってんのー。」
「すいません。稚春さんのお願いなんで、守らなきゃいけないんです。」
「えー…。あ!稚春ーー!ちゃんと着てきてくれたんだねー!」
…マジ、殺す。