赤い狼 弐
「で、どうなのよ!」
「…何が?」
実が何が言いたいのか分からない私は、首を傾げる。
「何が?って、誤魔化さないでよ!」
…だって本当に分かんないんだもん。しょうがないじゃん。
まだ?マークを頭に浮かべている私を見て実は、はぁ…。と大きくため息をついた。
「ここ最近の朝、校門の前に高級車があったけど、どういう事なのよ。」
「しかも、その車から稚春が出てきた時は香、ビックリしちゃったぁ~。」
二人の言葉を聞いて、
あぁ。その事を聞きたいんだな。
と一瞬にして分かった。
「あー…、驚かないで欲しいんだけど…―――――」