赤い狼 弐
ふうっ。
まぁ…手伝うか。
「俺もやる…。」
稚春の誕生日だし…。
俺も祝ってやりたいしね。
壁から離れ、少し笑いながら準備している奴等の所に向かう。
「えっ。ぃぃんスか?棗さん、仕事は…?」
「大丈夫。今日の分は取り敢えず終わらしたから。何か手伝う事無い…?」
誕生日の準備をしている雷太にニコッと笑う。
「あっ、ありますよ!これなんですけど…。」
「…折り紙…?」
「こう切って…端にノリを着けて…輪っかを作るんスけど…出来ますか?」
「…それくらい出来るんですけど。」
「あっ!すいませんっ!俺、そういう意味で言ったんじゃ無いんスけどっ!えっと…」
「うん。知ってる。ただ、言ってみただけ。」
「…。棗さんって…意外と意地悪なんスね。」
「今更…?」