赤い狼 弐






「別にぃぃよ?聞かれて困る事じゃ無かったし。塚、間がありすぎて聞いてたのバレバレだよ?」



「…そうか。じゃぁ、聞いてた。」



「…。」




ほら、聞いてたんじゃん。




本当、何なの。この人…。





「まぁぃぃや。塚、ごめんね。私の誕生日会だったのに、主役が居ないんじゃいけないよね。」



「別にぃぃ。でも、やっぱりお前が居ねぇと皆がショボくれて見てらんねぇんだよ。だから、様子見に来ただけだ。」




…あー。要するに、私の心配はしてないと言いたい訳ですね。隼人さんは。





「へぇー。そっかぁ~、ふぅーん。隼人がそんなに私の事を心配してくれてるなんて知らなかったなぁ~。」



「あ?俺はそんな事言ってね「あ。棗、早く行こう?皆も待たせちゃってるし~。」」




途中、隼人が話しているにも関わらず棗の手を捕って階段を降りる。






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