赤い狼 弐
まぁ、言っても煩くなるだけだろうから言わないけど。
「…はぁ。分かった。じゃぁ、その時間までに前行った所に行けばぃぃんでしょ。」
「何や、ため息なんかついてたら幸せ逃げるで。」
明らかにお前がため息の原因だけどな。
「うん。まぁ、お前がため息の原因だから。塚、もう切るわ。」
やれやれ。と頭を左右に小さく振って電源ボタンに指を置く。
「あ!ちょっと待っ「また明日。」」
――ブチッ――
あー、煩かった。
どうしよう。
明日龍に逢ったら飛び蹴りするかもしれない。
でも、これだけは明日逢ったら言ってやりたい。
"お前、可哀想な程煩いね。お陰でどうやったら私が犯人ってバレないように殺せるのか。って事ばかり考えてなかなか眠れなかったよ。"
そう言って冷たい目で見下してやる。